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本日リユースブックストアで「鋼の錬金術師 コミックセット」 を買取致しました。

 

主人公のエドワード・エルリックは、幼い頃二歳離れた弟とともに禁忌を犯しました。人間として、錬金術師として最大のタブーである「人体錬成」を試み、母親を生き返らせようとしたのです。しかし、錬成は失敗に終わります。エドワードは左脚、弟のアルフォンスは身体全部を代償として失ってしまいました。

エドワードは自身の右腕を代償に弟の魂を取り戻しますが、身体までは完全に取り返すことはできません。鎧の姿となった弟と、自身の身体を取り戻すため、最年少で国家錬金術師の資格を取得し旅に出ます。

 

作者は荒川弘。スクウェア・エニックス(連載開始時はエニックス)の『月刊少年ガンガン』にて20018号から連載されていたダークファンタジー。全27巻。完全版は全18巻。

テレビアニメは200310月から『鋼の錬金術師』が、20094月から『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』が放映された。

魅力的な世界観に引き込まれるファン多数

『鋼の錬金術師』の世界は魅力の宝庫です。軍事国家×錬金術×機械鎧というキーワードに魅入られた方も多いのではないでしょうか。

作中に登場するラジオや自動車などの身近な小物はレトロな雰囲気がありますが、機械鎧(オートメイル)と呼ばれる義肢によって非現実的であり、ファンタジー要素の強い世界観を作り上げています。

機械鎧は職人の趣味が大いに反映されます。シンプルなデザインや、ナイフやカルバリン砲を仕込んだもの、爪部分をダイヤモンド製にしたものなど、機械鎧を見ているだけでもうっとりしてしまいます。

 

余談ですが、物語の舞台であるアメストリス国は、産業革命期がモデルではないかとファンの間で噂になっています。産業革命期に機械鎧はオーバーテクノロジーではないかともいわれていますが、題材が錬金術のファンタジー世界なのでご愛敬です。

頭に残る言葉「等価交換」

何かを得ようとするならそれと同等の対価が必要だ

エドワードたちが禁忌を犯したとき、真理にそう言われました。錬金術は「質量保存の法則」がもとになっています。錬成には対価が必要であり、1のものからは1のものしか作れません。

凄腕の錬金術師と呼ばれる登場人物たちは皆、なにかしら欠落しています。エドワードたちが身体を欠損しているように、強さと何かを等価交換してしまったのでしょうか。それとも、錬金術で足りない何かを錬成しようとしているのでしょうか。

持っていないから求めたくなってしまう。人間の本能は等価交換とは違います。

果たして、エドワードたちは正解を見つけられるのでしょうか。

どんなに強くても、人間臭さ溢れる登場人物たち

賢者の石を探して旅を続けている兄弟の前に、人造人間(ホムンクルス)という敵が立ちはだかります。作中の人造人間たちは賢者の石の製造に関わる手がかりとして、重要な役割を与えられています。それぞれ、七つの大罪にちなんだ名を与えられ、ある目的のためにエドワードたちをつけ狙います。

誰が敵で誰が味方かわからない混戦状態や、国家を揺るがす事件に打ち砕かれそうになるエドワードたち。

軍の上部の人間でも、どんなに強くても、彼らは所詮「人間」です。しかし「人間だからこそできる」ことがあり、どんなに過酷な状況でも決して諦めません。

人間って素敵だな。そう思わずにはいられないのです。

終始大人がかっこいい

エドワードを取りまく環境は、恵まれているとは言い難いものです。父は幼い頃家を出て行ったきりで、母が一人でエドワードたち兄弟を育てていたのですが、幼い兄弟を残し病に倒れてしまいます。

そして二人が選んだ道は「国家錬金術師」になること。賢者の石を探すための資金は研究費として軍が負担してくれますが、同時に軍の命令に逆らうことができなくなるのです。収集が掛かれば戦争にだって行かなくてはなりません。国家錬金術師は軍の狗と呼ばれ、一般市民から冷たい視線を向けられることもあるのです。

そんな中、エドワードたちを見守る大人たちもいます。最年少で国家錬金術師の資格を取得した天才少年の身を案じる大人もいれば、「馬鹿弟子」と言いながら抱きしめてくれる大人もいるのです。

過酷な運命に立ち向かう兄弟と、子供にこんなことをさせたくないからと立ち上がる大人たち。それぞれの意思で歩みを進める大人の背中は、哀しいほどに大きくて頼りになってしまうのです。

さまざまなオヤジとマッチョが登場する

超個人的な楽しみ方として、作者の荒川先生が描く「マッチョ」たちを是非堪能していただければと思います。

アニメ化の際は荒川先生直々にオヤジとマッチョの作画は崩さないでほしいとスタッフに要望したそうです。

それだけ熱意を込めてオヤジとマッチョを描いている荒川先生の他作品にも良質なオヤジとマッチョがいますので、是非手にとってみてください。

綺麗に終わる

これだけ綺麗な終わり方をする人気漫画は珍しいのではないでしょうか。人気を博している漫画だと、引き延ばしによって後半は失速していく作品が多く、非常に勿体ないと思わざるを得ないのですが、ハガレンは違います。

余談ですが、ハガレンの最終話を掲載した20107月号の「少年ガンガン」は売り切れが続出し、高値で転売されるといった出来事がありました。漫画雑誌の追加出版は行われないため、状況を鑑みた出版社が20109月号に再録されました。

 

ダークファンタジーの金字塔という言葉がぴったりな『鋼の錬金術師』ですが、残酷なだけではありません。根底には命の尊さがあります。

弱肉強食の世界で生きていくために、他者に手を掛ける。動物を殺して食べることで、人間は生きてゆけるのです。生きていくための対価として犠牲を払い、命を繋ぎとめる。等価交換の法則ではありますが、それは同時に「命の尊さ」を語りかけているのです。ぜひご覧になってください。

 

リユースブックストアでは「鋼の錬金術師 コミックセット」をはじめとするコミックセットを買取致しております。

 

読み終わった本などがあればぜひリユースブックストアにお持ちください!

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